違いを生きる子どもと共に ― 揺れる毎日に寄り添う希望のガイドサンプル

今日もヘザー・ブラウワーさんのお話を紹介します。
キリストに従う子どもを育てる
キリストを信じて生きている親にとって、子どもが天の父なる神を知り、イエスの愛と救いを受け入れ、聖霊の力によって歩むようになることは、何よりも強く願うことではないでしょうか。それは私自身にとっても、一番大切な願いでした。でも、自閉症の息子にどうやってイエスのことを伝えたらいいのだろう? 彼は心にとめてくれるだろうか? 理解できるのだろうか? たとえ理解できたとしても、それを私に伝えられるのだろうか? 私の言葉や愛は、彼の心に届くだろうか?
ふりかえると、私が悩んでいたこれらの問いの根底には、自分自身の信仰の弱さと、父なる神の力と愛への誤解がありました。子どもの心を変えるのは、親の役目ではありません。それは聖霊のなさるわざです。そしてそのみわざは、人の知性や能力によって制限されるものではありません。神の働きは超自然的であり、何よりも、神ご自身が私たち以上に子どもたちを深く愛しておられるのです。
とはいえ、親として何ができるのでしょうか? 私たちがよく抱く4つの問いについて、一緒に考えてみましょう。
- 知的な障がいがあっても、子どもはキリスト者になれるのでしょうか?
福音の良い知らせは、神の愛と導きが私たちの認知能力に左右されないということです。私たち誰もが、神を完全に理解することはできません。聖書は、私たちが部分的に知っているにすぎず、神の真理をおぼろげに見ているような状態だと語っています。けれども多くの人は、神の恵みを受け入れ、救いを受け取るに足る理解を持っています。
特別な支援が必要な子どもたちに関しては、神学者たちは昔から「責任の年齢(age of accountability)」という概念について語ってきました。それはつまり、「理解の年齢」です。ある子は、何が正しくて、何を選ぶべきかを理解するまでに時間がかかるかもしれません。あるいは、一生その段階に達しないこともあります。
最終的に、私たちは子どもの心の内側で何が起きているかを完全に知ることはできません。神ではないのですから。だからこそ、私たちに与えられた務めは明確です。どんな子どもに対しても、イエスが愛しておられ、神との関係に招いておられることを伝え、できる限り神の道を共に歩むこと。それは、すべての親に共通する大切な使命です。 - 言葉を話せない子でも「信仰告白」はできるのでしょうか?
この問いが親を不安にさせるのは、ローマ人への手紙 10章9節「口でイエスを主と告白するなら救われる」という箇所の影響が大きいでしょう。「でも、もしうちの子が一言も話したことがなくて、この先も話せないとしたら? 」
まず、1番目の問いの答えをもう一度思い出してください。そして、私たちが信じているのは、行いではなく恵みによって救ってくださる、公平で正しい神さまだということも思い出しましょう。
もし子どもがイエスについて学んだことを心で受け止めているように見えるのに、言葉では伝えられないとしたら……神さまは、その子の能力に応じて、深く出会ってくださいます。神は、私たちにできないことを要求される方ではありません。それこそが、恵みの本質です。 - 洗礼について、どうやって伝えたらよいでしょうか?
息子が初めて洗礼について興味を示したとき、彼は「教会で泳げる」と思っていたようでした。そのときはまだ時ではないと判断しました。しかしやがて、彼はもう一度洗礼について質問し、「ぼくも受けてみたい」と願うようになりました。彼が本当に意味を理解しているように感じたので、私たちはその思いに応え、洗礼を受けさせました。あの日は、私たち家族にとって忘れられない特別な一日になりました。
もしお子さんが洗礼を望むなら、まずわかりやすく説明してみてください。そして可能なら、受けさせてあげてください。人混みや教会の環境が負担になりそうなら、教会のスタッフと相談し、別の場所や時間帯で受けられるよう配慮してもらうのも一つの方法です。慣れ親しんだプールなどで行うのも、良い選択かもしれません。 - 子どもがキリストに従っているか、どうすればわかるのでしょうか?
この問いは、子どもの能力の違いにかかわらず、すべての親にとって難しいものです。というより、おそらく私たちには、完全に答えることはできません。
だからこそ私は思うのです。この問いは結局、「親として、どうしたら子どもが神の道を歩む手助けができるか」という問いに立ち返るのではないでしょうか。その答えは、明日のデボーションでご一緒に考えていきましょう。
障がいのある子どもを育てていても、キリストに従う人として育てることは十分に可能です。たとえその実がすぐに見えなくても、親として私たちは、信仰によって歩み続けましょう。その歩みの中で、神がどれほど豊かに働いてくださるかを、私たちはやがて知ることになるでしょう。
日記をつけてみましょう。神さまに聞いてみたいことは何ですか? その中で、信仰によってしか答えられない問いはどれでしょうか?
この読書プランについて

この読書プランは、障がいや違いを持つ、あるいはさまざまな面で特別な支援を必要とする子どもを育てている親のためのガイドです。今あなたがどのような状況にあっても、大丈夫です。同じような経験を持つ親たちの声や、支援者たちの言葉に耳を傾けながら、心の整理をし、困難に立ち向かい、そして特別な子育ての中にある喜びや勝利を味わう方法を見つけていきましょう。
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