あなたの「なぜ」を知るー「召し」を知り、「召し」に歩むサンプル

待つことへの召し

私たちは皆、急速に変化するこの世の中で、人生の新しい時期に直面することがあります。自分で選んだものもあれば、そうでない場合もあります。一つの人生の段階が終われば、次の段階がはじまります。仕事における新しい課題は、異なる仕事に繋がります。また、新しい機会によって、私たちの生き方も変わります。

そういった時期には、「待つこと」から何も良いことは起きないと信じがちです。しかし、「待つこと」はキリストにおいて最も価値のある時間なのです。なぜなら、それによって、神は私たちを近くに引き寄せ、私たちの意志と神の目的を合わせるように、共に働かれる時だからです。この時期は、人生の次の段階に向けて神の召しに応える準備をする時でもあります。もし、この時期を正しい態度で迎え、この人生の時期の試練に抵抗するのではなく、受け入れることができれば、喜びと期待を持つことかできるのです。

神に近づく

神は「待つ時」を通して、私たちを神ご自身に、また私たち自身や周りにいる大切な人たちに、もっと近づけるように導いてくださいます。そのため、先の見えない時期を通して「神だけでなく、夫婦や周りの人たちとの絆も深まった」と言っている人が多くいます。私たちの注意を引こうとされる神は、私たちが神の声に耳を傾け、神の導きを知ることができるように困難な時を備えられることがあります。

この忙しく騒がしい世の中で、私たちは自分たちのスケジュールに神を無理やり合わせようとしがちです。しかし、これは決してうまくはいきません。神が「待ちなさい」と言われるときは、私たちが「すぐに答えがほしい」と思う世界に流されてしまっていることに気づかせるための時間なのです。それは本当の世界ではありません。神のやり方を通して、私たちに対する神の召しが心の中で目を覚ますことがよくあります。そして、私たちを神の近くに引き寄せることこそが、神が一番望んでくださっていることなのだと気づくのです。

イザヤ書の中で、ヒゼキヤ王は病気になり、預言者イザヤから、「あなたは死にます」という預言を受け取りました。王は神に救いを求めて叫びました。そして、しばらくして、神はイザヤを通して「あなたのよわいを増す」ことを告げられたのです。王はどんなに安心したことでしょう。しかし、癒される前でさえ、ヒゼキヤ王は神に賛美の歌を歌いだしました。

不安と暗闇の中で、ヒゼキヤは神に近づいていくのを感じ、救い主の恵みと愛を心新たに感謝できるようになったのです。