祈りの力ー21日間　アンガス・バカン著サンプル

「力ある祈りの人たち」



福音伝道者のエルン・バクスター（Ern Baxter）は少年の頃はひどく反抗していた時期があった。祖母の部屋の前を忍び足で通り過ぎるときドアの下から寝室の明かりが漏れていて、祖母がひざまずいて私のために祈っているのを知った。



バクスターは本当に救われて伝道者になった。しるしと不思議なわざや奇跡をもって、神は力強く用いた。毎週、日曜の朝、バクスターの教会に何千もの人々が礼拝に出席した。祖母は最前列に座ると頭を垂れて、説教しているバクスターのために祈った。



何年か後、祖母が亡くなるとバクスターは心が折れてしまった。祖母をとても愛していたのだ。翌週の日曜の朝、説教壇に登った。聖書を開いて祖母がいつも座っていた席を見おろした。それから頭を垂れて涙を流した。神が説教する賜物を自分に与えたといつも思っていたが、突然それは祖母の祈りのおかげだったと気づいたのだ。祖母はもうそこにはいなかった。そのとき年配のご婦人が教会の後ろから立ち上がり「エルン牧師、私があなたのおばあちゃんになるわ！」と叫ぶと前の席へと走り寄り、祖母の座っていた空席に座り、そして祈りはじめた。



＜祈り＞　天の父なる神よ。私の人生において、私のために誠実に祈ってくれる人たちに感謝します。隣人のために、力ある祈りの戦士になれるよう手助けしてください。アーメン。



翻案元『Peace in His Presence（主の臨在にある平安）』アンガス・バカン（Angus Buchan）著© Christian Art Publishers