祈りを教えてくださいExemple

はじめに

ある日、「私たちにも祈りを教えてください」と弟子たちの一人がイエスに言いました（ルカの福音書11章1節）。これは彼らが祈りに、つまり天にいる神に言葉や思いを届ける行為に、慣れ親しんでいなかったということではありません。彼らは幼い頃、家庭で祈りを確実に教わりました。彼らは毎週の安息日にろうそくを灯して祈りました。過ぎ越しの祭りの際には子羊の肉を食べ、神が奇跡的な力で彼らの先祖たちをエジプトでの奴隷生活から救い出したことを聞き、それについて感謝を捧げました。

弟子たちは会堂での礼拝に定期的に出席し、儀式の行い方についても知っていました。しかし、イエスが頻繁に、そして熱意をもって父なる神に祈ることで良いものを得ているのを目の当たりにして、自分たちがとても大切なものを見失っていたことに気づきました。弟子たちは、祈りがイエスに明らかにもたらしているのと同じ効果を、自分たちも経験したいと思ったのでした。

イエスはなぜ、それほどまでの力を祈りから得ていたのでしょうか。どうして、いつもあのように清静していられたのでしょうか。どうやったら、彼らは天上の慰めとエネルギーを使うことができたのでしょうか。

あなたも弟子たちのように憧れますか。自分の祈りの生活に満足できないことが時々ありますか。誰かに祈るように強制されている、祈りの量が足りない、祈りが混乱している、祈ることなどありえない、などと思ったことはありませんか。聖書には、いい祈りの生活の手引きになる言葉がたくさん書かれています。この短い本の中では、あなたに励ましをもたらす聖書の箇所を毎日ご紹介します。聖書は皆さんに、「絶えず祈りなさい」と言っています（テサロニケの手紙5章17節）。