イエスのたとえ話サンプル

失われた息子
今日の聖書日課は、「放蕩息子（ほうとうむすこ）」と呼ばれる最も有名なたとえ話で、二人の兄弟がお父さんを喜ばせ、お父さんから認めてもらおうとする物語です。

放蕩息子は、自分の財産の分け前をもらい、それを愚かにもすぐに浪費してしまいます。放蕩息子はどんなにお父さんに悪いことをし、自分の人生を無駄にしたかを悟り、お父さんの所へ帰り、働いて、もう一度お父さんの恵みの中で暮そうとしました。しかし、お父さんのために働こうとする努力をさせる前に、お父さんは放蕩息子を愛し、放蕩息子の帰りを歓迎しました。

「放蕩」という言葉は、「無頓着な浪費」という意味で、その称号はその息子が財産をどんなに無頓着に浪費したかを表しています。ここで、この物語の中で本当に放蕩なのは父親なのです。なぜなら、父親の愛、赦し、憐れみ、そして所有物を、息子が帰ってきたときに、無頓着に浪費しているからです。

この物語の中では、兄の息子は、しばしば忘れられた存在になっていますが、その兄こそが、イエスが話をしている時の聴衆の中にいたパリサイ人たちの興味の対象です。パリサイ人たちはこの聖書箇所の章の最初からイエスの話を聞いていました。この物語の兄は勤勉に掟を守っていたので、弟よりもお父さんに好かれているはずで、パリサイ人らに相当しています。しかし兄は、愛と父を祝福したいという願いからではなく、愛と祝福を得るために行動しています。この物語の中で、弟の贖罪（しょくざい）と和解を見られます。しかし、自分自身の行いを信じて頼る兄の運命は、この物語の中では解決されていないこととして残っています。