復活祭の物語サンプル

金曜日―パウロはピリピ人への手紙第3章で、このように述べています。「キリストを知り、その復活の力と、受けた苦しみを分かち合うとき、私たちは、死したキリストと一心同体になれるのである。」イエス様が受けた苦しみを私達が享受することは、不可能のように思われます。しかし、本当の奇跡は、この事実を知ることによって、私達がイエス様と出会えることにあるのです。あらゆる暴力と迫害の中にあっても、そこにある平和と喜び、静寂、そして慈愛に気付く時、私達は、死したイエス様の御姿に近づくことの意味を知ることが出来るのです。イエス様の人生は、ただ神様の御手に全てを委ねた生きた、驚くほどシンプルなものでした。イエス様は、世の中のものには何の執着もなく、世話が必要であった唯一の存在であった母親も親友に任せることにしました。財産はただ一つ、身に付けていた上着だけでした。このシンプルさ、最も大事にすべきことを知っていること、神様の計画に全き忠誠をおくこと、神様に完全なる信頼を寄せることこそが、私たちが求めるべき姿です。