心の中の戦場サンプル

苦難から始まる



「どうして苦しまなければならないのでしょう？神が真に私たちを愛しているのなら、どうしてこんなにひどいことが起こるのでしょう？」人は長いことこのような疑問と格闘してきました。まだ答えは見つかっていません。私はこの質問に答えようとはしません。ただ一つだけコメントします。「神が人がクリスチャンになってからだけ祝福するというのなら、クリスチャンになったら苦難や困難を取り去るというのであれば、人々を信仰へ導くによい特典になるでしょうね」



特典によって信仰へ導くのは神のなさりようではありません。神は私たちが愛に根差して、神に歩んでいくことを求めておられます。なぜなら私たちは本当に救いを必要としていて、神のみがそれを満たしてくださるからです。



生まれてから死ぬまでの間、私たちはなんども苦難に出会います。人によって差はあっても、苦難は苦難です。



私たちクリスチャンが、苦難にあって神に救いを求める姿は、人々に対する証しとなります。その証を聞いた人がみなキリストを信じるようになるわけではありませんが、少なくとも神が人生において働かれていること、何が人生から欠けているかに気付くきっかけにはなるでしょう。



また、別の考えが浮かびました。苦難は感謝になるということです。人生が混沌とする時、どうしたらいいか分かりません。そして主に助けを求めます。主は祈りにあって答え、私たちを解き放ってくださいます。神は私たちに語りかけ、平安を与えてくださいます。その結果、私たちは感謝に満たされます。



苦難が感謝に変わるまで、悪魔は私たちの思考に攻撃をしかけます。「真に神があなたを愛しているなら、こんな苦しい経験はしないでよいはずだ」と。しかし、真実はこうです。クリスチャンであろうがなかろうが苦難には出会います。しかし、信じる者は勝利を得られます。イエス・キリストを信じる者は、嵐の中にあっても平安が得られます。困難にあっても人生を楽しむことができます。なぜなら、神が私たちに代わって、救いをもたらすため働いてくださるからです。



祈り―主なる神様、安直な生活を求めてしまう私をお赦しください。本音を言えば、苦難など経験したくはありません。物事がおかしくなってしまうのはいやです。あなたの助けを求めます。私が正しい態度で苦難に対応できますように。苦難の果てに素晴らしいものが与えられるということを信じます。イエス・キリストの名前によって祈ります。アーメン。



Joyce Mayer著『Battlefield of the Mind Devotional（心の中の戦場）』著作権©2005年 Joyce Meyer、FaithWords出版、無断複写・転載を禁ず。