ルカの福音書 22:14-21, 23-38

ルカの福音書 22:23-38 JCB

弟子たちは、そんなことをする者はいったいだれだろう、といぶかりました。 また彼らの間で、やがて実現する御国でだれが一番偉いかということで議論が起こりました。 イエスは、それを見て言われました。「この世では、王や高官たちが支配者として権力をほしいままにしています。 だが、あなたがたの間では違います。一番よく人に仕える人こそ、よく人を治める人になるのです。 この世では、主人が食卓に着き、召使に給仕をさせます。しかし、あなたがたの間では、このわたしが給仕をするのです。 それにしてもあなたがたは、わたしにふりかかったさまざまの試練の時に、よくいっしょに耐え抜いてくれました。 だから、父がわたしに御国をお任せくださったように、わたしも、あなたがたにすばらしい特権をあげましょう。 御国でわたしの食卓に着き、共に食事をする特権、また王座に座って、イスラエルの十二の部族をさばく特権です。 シモン、シモン。いいですか。サタンがあなたがたを麦のように、ふるいにかけることを願い出ました。 しかし、安心しなさい。あなたの信仰がなくならないように、祈ってあげました。だから、悔い改めて立ち直った時には、仲間の者たちもしっかり立てるように、力づけてやりなさい。」 するとシモンは言いました。「主よ、何をおっしゃるのです。牢獄までもついてまいります。ごいっしょに死ぬ覚悟もできております。」 「ペテロよ。残念ですが、はっきり言います。明日の朝、鶏が鳴くまでに、あなたは三度、わたしを知らないと言うでしょう。」 それから、弟子たちにお尋ねになりました。「救いの福音を伝えようと、わたしがあなたがたを派遣した時、わずかのお金も、旅行袋も、着替えも持たせませんでした。その時、旅先で何か不自由しましたか。」「いいえ、何もありませんでした。」 「しかし今は、手持ちの物があれば、旅行袋も財布も持って行きなさい。剣がなかったら、着物を売り払ってでも手に入れなさい。 『彼は罪人の一人に数えられた』という預言どおりのことが、わたしに起こるのです。わたしについて言われたことは、必ずそのとおりになるのです。」 「先生。剣なら二振りありますが。」「それで十分です。」