「エバの娘たち」パート1 ― 聖書の女性に学ぶ人生のレッスンサンプル

ヨケベド
あなたは子どもたちに、いのちを与える言葉をかけていますか? その言葉が将来どれほど深い影響を与えるかは、今はわからないかもしれません。
私が初めて大学へ行く日、両親が車で送ってくれました。そのとき父が言ったひと言が、今でも心に残っています。「評判を失うのは一瞬、取り戻すには長い時間がかかる」。思春期の娘を大きな大学に送り出す父は、私が直面するであろう誘惑をわかっていたのでしょう。この言葉は今も私の中で響き続けています。
モーセの母、ヨケベドもまた、幼いわが子に真理をささやきかけていたに違いありません。その時代、すべての男の子をナイル川に投げ込めという命令が出されていました。でもヨケベドは、わが子に何か特別なものを感じていました。モーセは「うるわしい子」だったのです。
この残酷な命令から息子を救うために、ヨケベドはまず三か月間モーセを隠しました。そしてかごを作り、姉ミリアムに見守らせながら、そっとナイル川の葦の間に置きました。
モーセを溺れさせるはずだった川が、今度はモーセを運命へと導く川になったのです。
ヨケベドは、神が息子の人生により良い計画を持っておられると信じて、信仰と知恵をもって最善を尽くしました。その信仰に基づく行動は、主に守られ、実を結びました。彼女はヘブル人への手紙では、信仰によって行動した人として記されています。
モーセはエジプトの宮廷で育ちましたが、自分の民であるイスラエル人への思いを忘れず、自分には特別な使命があることを自覚していました。
その確信に、母ヨケベドの存在が影響していたのかもしれません。モーセが乳飲み子だった頃、ヨケベドは子守唄を歌い、抱きながら、信仰をもって語りかけながら育てたことでしょう。いのちが絶たれるかもしれない不安の中でも、信仰をもって。
そのようにしてモーセのいのちは守られました。そして後には、かつて彼を水の中から救い上げたエジプト人たちから、神の民を救い出す器となるのです。
ヨケベドは、わが子が特別な存在であると知っていました。私たちもまた、子どもたちに対して同じように信じています。そして神さまも、子どもたち一人ひとりにご計画を持っておられるのです。
あなたは、子どもたちに何を語りかけていますか? それが、真理といのちの言葉でありますように。その言葉が子どもたちをどこへ導くかは、私たちには分からないのですから。
~Betsy
この読書プランについて

旧約聖書の女性たちの物語から、現代を生きる私たちへの生き方のヒントを学びましょう。
More