信仰によってサンプル

By Faith

5日中 4日

信仰によって従う

聖書には物議をかもすような話はでてこないと思っているのであれば、もう一度よく考え直してみてください。ヘブル人への手紙 11章31節には、「信仰によって、遊女ラハブは、探りにきた者たちをおだやかに迎えたので、不従順な者どもと一緒に滅びることはなかった。」と書いてあります。ラハブはただ遊女だったわけではなく、斥候(スパイ)をかくまったのです。神がイスラエルの民に与えた土地を占拠するためにラハブがどのように用いられ、救い主がこの世に来るためにどのような役割を果たしたかも理解していきましょう。まず背景を見てみましょう。

ヨシュア記1章では、イスラエルの民を「約束の地」に導く新しい指導者が現れました。しかし、イスラエルの民がその地に進む前に、彼らの行く手に何が待ち受けているかを知る必要がありました。次の章で、ヨシュアはヨルダン川の向こう側、特にエリコを探るために2人の斥候をつかわしました(ヨシュア記 2章1節)。2人の斥候はカナン人の都市エリコにある遊女ラハブの家に到着し、そこに泊まりました。

町の役人は彼らがラハブの家にいることを知り、ラハブに質問しにやってきました。ラハブは斥候について何も知らないと言い、彼らはすでに町を去ったと告げました。しかし実際にはその時、ラハブは斥候を屋根裏に隠していました。

ラハブは不義を行っていたことで知られているカナン人の中で生活していました。彼らは偶像を拝み、禁じられた行いをし、子供を神に犠牲としてささげることさえありました。こうした文化の中で暮らしていたにもかかわらず、ラハブが斥候たちを助けたことは理解しにくいかもしれません。しかし、ヨシュア記2章9節には、そのラハブの行動の理由のヒントとして、ラハブが「主がこの地をあなたがたに賜わったことをわたしは知っています。」と言ったということが書かれています。残りの物語を読むと、ラハブの助けによってイスラエルはエリコを制圧し、勝利を収めたことがわかります。勝利に加え、ラハブの家族全体が救われました。こうしてラハブは、神がイスラエルに授けられた土地を獲得するために用いられたのです。

イエス・キリストの誕生にも、ラハブは重要な役割を果たしました。ラハブについては、ラハブがイスラエルの民が約束の地を確保するためにしたこと以外、ほとんど記述がありません。けれども新約聖書に、再びラハブの名前が登場するのです。今回は、だれも予想をしない形で登場します。

マタイによる福音書1章では、救い主、イエス・キリストの先祖について詳しく語られています。アブラハム、イサク、ヤコブといったよく知られた名前が見られますが、5節に進むとラハブの名前が登場します。ラハブはイスラエルの民であるサルモンと結婚し、ボアズの母親となりました。ボアズは伝説になるほど有名な人物で、親切な人でした。そして私たちの救い主と同じ血統を持つ人です。つまり、以前遊女だったラハブも、同じ血統に属していたことを意味しています。

自分の知らない神に対してラハブが示した信仰は、多くの人を驚かせます。イエスに従う者である私たちは、神の働きに日々驚かされ、心打たれます。私たちは神の性質と約束を知っているので、自分ではなく神のやり方を信頼することを選びます。しかしラハブには、確信を得る根拠は何もありませんでした。ただ単に、ラハブは何か特別な力を感じたのです。遊女であったり、神についての知識が乏しかったにもかかわらず、神はラハブをその偉大な計画に加え、重要な役割を果たさせたのです。

この読書プランについて

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信仰とは、自分の確信や信頼、そして信念を何らかのものや人に向けることを指します。聖書には、ごく普通の人々が神に対して並外れた信仰を示したすばらしい例が数多く記されています。この読書プランを通じて、聖書に登場するそういった人物のいくつかの例について学び、その人々がどのように信仰によって生きたのかを知りましょう。

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